親の家を売ることに、罪悪感を覚えてしまうあなたへ

「親の家を売るなんて、申し訳ない気がする」
「自分が育った家なのに、手放していいのだろうか」

親の家の話になると、多くの50代の方が、こんな気持ちを口にされます。

売却を考え始めた自分を、どこか冷たい人間のように感じてしまう。
そんな罪悪感を抱えたまま、誰にも相談できずにいる方も少なくありません。

でも、その気持ちは決して特別なものではありません。
むしろ、ごく自然で、やさしい感情だと私たちは思っています。

親の家を売ることに抵抗を感じる理由は、建物そのものではありません。

  • 家族で過ごした時間
  • 親の背中
  • 子どもの頃の記憶

それらすべてが、家と一緒に失われてしまう気がするからです。

だから、「売る=思い出を捨てること」のように感じてしまう。

けれど実際には、思い出は、家の中にしか存在しないわけではありません。

多くの親御さんは、「子どもに迷惑をかけたくない」「余計な心配をさせたくない」という気持ちから、本音を言いません。

  • 本当は階段がつらい
  • 冬の寒さを我慢している
  • 管理が大変だと感じている

それでも、「まだ大丈夫」「ここで死ぬまで暮らす」そう言ってしまう。

だから子ども側は、売却を考える自分が悪者のように思えてしまうのです。

私たちが現場で感じるのは、売却をきっかけに、親の表情が明るくなるケースも多いということです。

  • 掃除の負担が減った
  • 暖かい家で冬を越せる
  • 身軽になった

それは、「家を失った」のではなく、「これからの暮らしを手に入れた」という変化です。

売ることは、親を追い出す行為ではありません。
これからの人生を、より楽に、より安心して生きるための一つの手段です。

大切なのは、売る・売らないを急いで決めないことです。

親の家には、こんな選択肢もあります。

  • 家を小さくして住み続ける
  • 生活を1階だけにまとめる
  • 将来を見据えて、今のうちに整える

「売却を考えた=売らなければならない」ではありません。

選択肢を知ることが、罪悪感を和らげてくれることもあります。

不思議なことですが、罪悪感を感じている方ほど、

  • 親の話をよく聞く
  • 家族で何度も話し合う
  • 急いで結論を出さない

結果として、後悔の少ない選択をされています。

「何も感じない」ことよりも、「悩んでいる」ことの方が、ずっと大切なのです。

私たちは、「売却を決めるための相談」ではなく、「気持ちを整理するための相談」から始めたいと考えています。

  • 売らない選択も含めて話す
  • 親の気持ちを最優先にする
  • 子ども世代の不安も置き去りにしない

だから、無理に結論を出していただくことはありません。

親の家の話は、正解が一つではありません。

だからこそ、「こう考えてしまう自分は冷たいのでは」と、自分を責めないでください。

その罪悪感は、家族を大切に思っている証拠です。

私たちは、
そんな気持ちを抱えた方のために、小冊子
「子育て卒業世代のための 住まいの整理の考え方」
をご用意しています。

売却を前提にしない内容です。
どう考えればいいのか、整理する材料として使っていただければ幸いです。

親の家を売るかどうかは、家の問題であると同時に、家族の物語の話です。

その物語を、無理に終わらせる必要はありません。
形を変えて、次につなぐこともできます。

伏見・山科を中心に、私たちはこれからも、そんな「迷いの時間」に寄り添う存在でありたいと思っています。