「まだ元気だから大丈夫」と言う親ほど、家のことを後回しにしてはいけない理由

「うちはまだ大丈夫やで」
「今すぐ考えんでも、元気やから」

親の家の話を切り出したとき、こんな言葉が返ってきた経験はありませんか?

50代になると、親は70代前後。
日常生活は問題なくこなしていても、家のこととなると、どこか見て見ぬふりをしてしまう。
それは、親だけでなく、子ども側も同じかもしれません。

でも実は、私たちが多くのご相談を受けてきた中で感じるのは、「まだ元気だから大丈夫」と言うご家庭ほど、後悔が生まれやすいという現実です。

今日は、なぜそう言えるのか。
そして、今すぐ売る必要がなくても、
「今、考えておいた方がいい理由」をお話しします。

親御さんが「元気」と言うとき、多くの場合それは

  • 病院に通っていない
  • 日常生活が送れている

という意味です。

けれど、家の暮らしはそれだけでは測れません。

  • 階段の上り下りが、実は少ししんどい
  • 冬の寒さを我慢している
  • 使っていない2階が物置になっている

こうした変化は、本人も「年のせい」と思って口にしません。
だからこそ、周囲は気づきにくいのです。

ここで、あまり語られない大切な話があります。

それは、体力より先に判断力が落ちるということ。

  • 何をどう決めればいいか分からない
  • 面倒な話は後回しにしたくなる
  • 「今じゃなくていい」が増える

これは怠けているわけでも、頑固なわけでもありません。
誰にでも起こる、ごく自然な変化です。

だからこそ、元気なうちにしかできない話し合いがあるのです。

実際のご相談で多いのが、こんなケースです。

  • 親が急に入院し、家が空いた
  • 家の名義や書類が分からない
  • 売るか、残すか、兄弟で意見が割れる

この段階になると、「じっくり考える」ことが難しくなります。

時間に追われ、「とりあえず売る」「仕方なく空き家にする」、そんな判断になりがちです。

それが、後になって「本当は違う選択肢もあったのでは」という後悔につながります。

親御さんが元気なうちであれば、こんな話ができます。

  • この家をどう思っているのか
  • これから、どんな暮らしをしたいのか
  • 本当は不便だと感じていること

意外と多いのが、「あなたたちに迷惑をかけたくないから、何も言わない」という親心です。

だからこそ、家の話は、売却の話ではなく、暮らしの話から始めることが大切です。

家のことを考える=売却、と思われがちですが、実際には選択肢はもっとあります。

  • 家を小さくして住み続ける
  • 生活を1階だけにまとめる
  • 将来を見据えて、今のうちに整える

こうした選択は、元気で、話し合える今だからこそ可能です。

私たちは、不動産の会社ですが、「今すぐ売りましょう」と言うために
この話をしているわけではありません。

むしろ、売らずに済む方法があるなら、それを一緒に考えたいと考えています。

ただ一つ確かなのは、何も考えないまま時間が過ぎることが、一番のリスクだということです。

親の家のことは、急いで結論を出す必要はありません。

でも、

  • どんな選択肢があるのか
  • どんな順番で考えればいいのか

それを知っておくだけで、将来の不安は大きく減ります。

そのための「考える材料」として、私たちは
「子育て卒業世代のための 住まいの整理の考え方」
という小冊子をご用意しています。

売却を前提にしない内容です。
どうぞ、親御さんとの会話のきっかけとしてお使いください。

親が「まだ元気」と言っている今こそ、実は一番、家の話ができるタイミングです。

何かが起きてからではなく、何も起きていない今だからこそ。

私たちは、伏見・山科を中心に、そんなご家族の“最初の一歩”に寄り添う仕事をしています。