京都の家は、なぜ「簡単に売れない」ことがあるのか
〜路地・古家・再建築不可の話〜

「京都の家なら、場所がいいからすぐ売れると思っていました」
これは、親の家について相談に来られた50代の方から、実際によく聞く言葉です。
ところが現実には、京都の家ほど、話が簡単に進まないケースが少なくありません。
特に、伏見・山科を含む京都市内には、
- 路地に面した家
- 昭和のまま残る古い家
- 再建築不可の土地
が数多く存在します。
今日は、なぜ京都の家が「簡単に売れない」ことがあるのか。
そして、売れない=失敗ではないという視点も含めて、分かりやすくお話しします。
京都の家が抱えやすい「3つの特徴」
① 路地に面している家が多い

京都では、大通りから一本入った細い路地に家が建っていることが珍しくありません。
住んでいると、
- 静か
- 近所付き合いがある
- 落ち着く
という良さがあります。
しかし売却となると、
- 車が入らない
- 将来の建て替えが難しい
- 買い手が限られる
といった理由で、一般的な住宅より慎重に判断されやすいのです。
② 「古い=価値がない」と誤解されやすい

京都の住宅は、築40年・50年を超えるものも多くあります。
インターネットでは「築古=売れない」と書かれていることもありますが、実は少し違います。
問題なのは、古いことそのものではなく、状態と扱い方です。
- きちんと住み続けられていたか
- 雨漏りや傾きがないか
- 手入れされてきた家か
これによって、評価は大きく変わります。
ただし、「新築のように売れる」と期待すると、話がズレてしまうのも事実です。
③ 再建築不可という京都特有の悩み

京都の売却相談で、特に多いのが「再建築不可」という言葉です。
これは、
『今ある家は使えるけれど、壊して新しく建て直すことができない土地』
という意味です。
- 昔の基準で建てられている
- 道路幅が足りない
- 路地奥にある
こうした条件が重なると、一般的な住宅ローンが使えない場合もあり、買い手が限られてしまうのです。
「売れない家」=「価値がない家」ではありません
ここで、とても大切なことをお伝えします。
京都の家が「簡単に売れない」からといって、価値がないわけではありません。
ただ、
- 誰に
- どんな暮らしとして
- どう引き継ぐか
この整理が必要なだけです。
京都の家は、
暮らしの背景や物語とセットで考える家
だと、私たちは感じています。
実際によくあるご相談(伏見・山科)
伏見・山科エリアでは、こんなご相談が多くあります。
- 親が住んでいる間は問題なかった
- いざ売ろうとすると話が進まない
- 「この条件では難しい」と言われて不安になる
でも、話をよく聞くと、
- すぐ売る必要はなかった
- 売却以外の選択肢もあった
- 整えてから考えればよかった
というケースがほとんどです。
京都の家は「急いだ売却」が合わないことが多い
京都の家の場合、全国どこでも通じる
「早く・高く・分かりやすく売る」
というやり方が、必ずしも合いません。
- 売却を急ぐと条件で損をしやすい
- 家族の気持ちが追いつかない
- 本当は別の活かし方があった
だからこそ、まずは「知ること」「整理すること」が大切です。
私たちが「京都の家は難しい」と正直に言う理由
私たちは、不動産会社ですが、「京都の家は簡単ですよ」とは言いません。
なぜなら、簡単だと思って進めた結果、後悔される場面を何度も見てきたからです。
- 思ったより安かった
- 家族で揉めてしまった
- 手放した後も気持ちが残った
そうならないために、最初から現実をきちんとお伝えします。
売る・売らないの前に、京都の家を知る
京都の家は、
- 路地
- 古さ
- 再建築不可
といった条件が重なりやすく、全国共通の物差しでは測れません。
だからこそ、売る・売らないを決める前に、「この家はどんな性格を持っているのか」を知ることが重要です。
まずは、判断材料を持つところから
親の家が京都にある場合、焦らなくて大丈夫です。
必要なのは、
- 京都特有の事情を知ること
- 選択肢を整理すること
- 家族で考える時間を持つこと
そのための材料として、私たちは小冊子
「子育て卒業世代のための 住まいの整理の考え方」
をご用意しています。
売却を前提にしない内容で、京都の家ならではの考え方もまとめています。
京都の家は、扱いが難しいからこそ、雑に決めてはいけない家です。
京都市で暮らしてきた家には、数字では測れない背景があります。
私たちは、伏見・山科を中心に、そんな家と家族の事情を、一つひとつ丁寧に扱う仕事を続けています。
「簡単に売れない」と言われたときこそ、立ち止まって考えるタイミングかもしれません。


