相続=売却ではありません。京都で実際に多い3つの選択肢

―「手放す」前に、知っておいてほしい住まいの話 ―

相続のご相談を受けていると、多くの方が最初にこうおっしゃいます。

「相続した家は、もう売るしかないですよね」

特に、京都市やその周辺で実家を相続された方ほど、そう思い込んでいるケースが少なくありません。

ですが実際には、相続=売却という考え方は、数ある選択肢のひとつに過ぎません。

今回は、京都で相続相談に多く関わってきた立場から、実際によく選ばれている3つの選択肢をお話しします。

大切なのは、「どれが正しいか」ではなく、「どれが、そのご家族にとって後悔が少ないか」です。

京都の実家は、

  • 昭和40〜50年代に建てられた
  • 今の暮らしには少し広すぎる
  • 冬は寒く、管理も大変

そんな家が多くあります。

相続した子世代は、すでに別の場所で生活しており、「自分は住まない=売るしかない」と短絡的に考えてしまいがちです。

しかし、その判断が、後からの後悔につながることもあるのが相続の難しいところです。

もっとも分かりやすく、もっとも慎重さが必要な道

もちろん、売却は大切な選択肢のひとつです。

  • 維持管理の負担から解放される
  • 現金化でき、将来設計が立てやすい
  • 空き家リスクを早めに手放せる

こうしたメリットがあります。

ただし問題は、「十分に考えきる前に売ってしまうこと」です。

「もっと早く知っていれば、住み続ける選択もあったかもしれない」

売却後、そう話される方も少なくありません。

売却は、納得して選ぶからこそ、後悔が少ない選択になります。

京都だからこそ、現実的な選択

京都では、「家を小さくして住み続ける」という選択が、実はとても現実的です。

例えば、

  • 使っていない2階を思い切って減らす
  • 生活を1階だけにまとめる
  • 管理の手間を減らし、暮らしやすくする

こうすることで、

  • 掃除が楽になる
  • 冷暖房費が抑えられる
  • 将来も安心して暮らせる

といった変化が生まれます。

「家を小さくする=我慢すること」
ではありません。

人生のサイズに合わせて、住まいを整える。
それが、減築という考え方です。

「今すぐ住まない」も、立派な判断

もう一つ、京都で多いのがこの選択です。

  • 今は住まない
  • でも、将来子どもが住むかもしれない
  • だから最低限、家を整えておく

すべてを新しくする必要はありません。

  • 傷みやすい部分だけ直す
  • 思い出の残る部分はあえて残す

そうして、「家を次の世代に渡す準備」をする方もいます。

相続は、資産を終わらせる行為ではなく、想いをつなぐ行為でもあると、私たちは考えています。

ここまで3つの選択肢をお話ししましたが、
実はもう一つあります。

それが、「今は結論を出さない」という判断です。

大切なのは、

  • 家の状態を把握している
  • 家族で共有できている

この2点です。

何も知らないまま放置することと、理解した上で“保留”することは、まったく違います。

相続は、単なる不動産の問題ではありません。

  • 家族の想い
  • これまでの暮らし
  • これからの人生

それらをどうつないでいくかを考える、とても大切な節目です。

だからこそ、「売るかどうか」だけで決めてしまうのは、あまりにも惜しい。

私たちは、売却ありきではない立場で、そのご家族にとっての後悔の少ない道を一緒に考えたいと思っています。

まだ決めきれなくて大丈夫です。
急いで結論を出す必要もありません。

まずは、

  • どんな選択肢があるのかを知る
  • 家族で話す材料をそろえる

そこから始めてみてください。

相続が、争いではなく、前向きな再出発につながる出来事になるように。

そのための伴走役として、私たちはここにいます。